Deepika Kurup has been determined to solve the global water crisis since she was 14 years old, after she saw kids outside her grandparents’ house in India drinking water that looked too dirty even to touch. Her research began in her family kitchen — and eventually led to a major science prize. Hear how this teenage scientist developed a cost-effective, eco-friendly way to purify water.
14歳のとき、ディーピカ・クルップは祖父母の家の外で、インドの子どもたちが触れるにも汚すぎるような水を飲んでいるのを見て以来、世界的な水の危機を解決することを決意しました。
彼女の研究は家族の台所で始まり、最終的には主要な科学賞を受賞するまでに至りました。この10代の科学者が水を浄化するための費用対効果の高い、環境にやさしい方法を開発した経緯を聞いてください。
タイトル | A young scientist’s quest for clean water 若い科学者のきれいな水の探求 |
スピーカー | ディーピカ・クルップ |
アップロード | 2017/02/18 |
若い科学者のきれいな水の探求(A young scientist’s quest for clean water)の要約
インドでの水不足の目撃
著者は家族とともに毎夏インドを訪れ、そこでの水不足と汚染された水の現実を目の当たりにしました。特に子供たちが汚れた水を飲まなければならない状況に直面し、世界の水問題に対する解決策を見つけたいと強く感じるようになりました。
世界的な水危機の現状
地球上の水の75%が海水であり、淡水はわずか2.5%しか存在しません。さらに、人間が利用できる淡水は1%未満です。人口増加や経済成長に伴い、清潔な水への需要が急増している一方で、淡水資源は急速に枯渇しています。世界保健機関(WHO)によると、6億6000万人が清潔な水にアクセスできず、UNICEFは毎日3000人の子供が水関連の病気で亡くなっていると報告しています。
ソーラー消毒(SODIS)の限界
著者は、ソーラー消毒(SODIS)という方法を調査しました。これは、汚染された水を透明なプラスチックボトルに入れ、6~8時間日光にさらすことで有害な病原体を除去する方法です。しかし、曇りの日には最大で2日かかるため、効率が悪いという欠点があります。
光触媒によるSODISの改良
光触媒(フォトカタリシス)を用いることで、SODISプロセスを加速させる方法が登場しました。光触媒として主に使用される二酸化チタン(TiO₂)は、太陽光を受けるとスーパーオキシドや過酸化水素、ヒドロキシルラジカルといった反応性酸素種を生成し、水中の細菌や有機物を除去します。しかし、現行の方法にはいくつかの問題点があります。例えば、TiO₂がUV光を一部遮断して効率を低下させることや、コーティングがプラスチックボトルから洗い流されてしまう点です。
新しい光触媒コンポジットの開発
著者は、これらの問題を克服するために、二酸化チタンとセメントを組み合わせた光触媒コンポジットを開発しました。このコンポジットは様々な形状に成形可能であり、個人用の水ボトルに挿入するロッドや、家族用の多孔質フィルター、コミュニティ全体の水タンク内にコーティングするなど、多用途に展開できます。これにより、安全で持続可能、かつコスト効率の高い水浄化方法を実現しました。
Catalyst for World Waterの設立とビジョン
著者は2012年に「Catalyst for World Water」を設立し、世界の水危機に対するソリューションを促進する社会的企業として活動を開始しました。個人の努力が集まることで、地球上の生命を支える水問題の解決に向けた大きな一歩を踏み出すことができると信じています。
まとめ
著者はインドでの経験を通じて、世界的な水危機の深刻さとその解決の必要性を痛感しました。
従来のソーラー消毒方法の限界を克服するために、二酸化チタンとセメントを組み合わせた新しい光触媒コンポジットを開発し、持続可能で効果的な水浄化方法を提案しました。さらに、「Catalyst for World Water」を設立することで、個人の努力が集まり、グローバルな水問題の解決に向けた具体的なアクションを促進しています。
著者の取り組みは、清潔な水へのアクセスを広げるだけでなく、社会全体の福祉と持続可能な未来の実現に寄与するものです。